適切なアドバイスこそリピータ獲得の早道
既製服は、十人十色の体型に数パターンのサイズを対応させるわけですから、お直しが発生するのは当たり前のことと言えます。特にレディスの場合はメンズと比較してサイズ展開が少ないので、お直しの頻度も多くなります。お客様の体型にぴったりとは合わない…… そんな時こそ正しいお直しの知識を基本に、適切なアドバイスをしてさしあげることが必要です。それができれば、あなたの評価はぐっとあがることは間違いありません。この次も「あなたでなければ……」と思われるお客様も多くなるでしょう。
ウレタン素材はどうして再修理が発生しやすいのか?
通常の場合は靴を脱いでいただいて、カカトの部分が床につくくらいが一般的です。この時に注意しなければいけないことは次の2点です。
- ウエストの位置が、お客様の希望する位置に収まっているか。
- 左右の腰の張りが同じか? ボトムのラインを跳ね上げていないか?
2~3年前までのパンツのパターンはある程度決まっていて、丈を決めるにもほとんど問題はありませんでした。ところが、最近、「丈を出して下さい」という再加工の注文が増えているのです。特に伸縮可能なウレタン素材の出現は、販売員の悩みの種となっています。
多くの女性、特に年配の方は、試着する際に以前のウエストラインにベルト位置を合わせようと無意識に上げて着用しがちです。お持ち帰りになって一日はかれると、ストレッチが体に馴染んで元のウエスト位置に近づこうと持ち上がる為に、外側の脇線があがり丈が短くなるのです。
ベルトの前後だけが浮いてる場合は?
ジャストサイズと自信を持って薦めたパンツが、ヒップ下はピッタリなのにベルトの前後だけが浮いていることが多くあります。通常のウエストであれば両サイドで処理しますが、ほとんどの場合ベルト下5~6cmで消し込むことになります。図-3のパターンであればほとんど問題は無かったケースです。
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